決定権が天皇にあったのなら、なぜそこまで摂政、関白の地位を得ようとしたのでしょうか。

自らの外孫である天皇ならば、彼が閲覧する書類や報告書をすべて先に確認しうる関白・摂政の地位につけば、その意向をある程度自らの望む方向へ調整することが可能となるからです。後宮の支配と摂関の独占は、天皇の意図をコントロールするための両輪として展開してゆくのです。