国史と西洋史と東洋史があるのは、日本と韓国のみとの話でしたが、それはその2ヶ国がグローバルに渡り合うため、それらの国々の過去を学ぶことで対等につきあおうとする考えがあったのではないでしょうか。

その可能性も全否定はできませんが、とりあえず形式的には、韓国がこのような区分を用いているのは、日本の植民地統治時代に近代歴史学が始動したためです。もちろん、中国的文化圏のなかでその恩恵に浴しつつ、中国王朝との間に緊張感を抱えながら独自の国家・文化を構築していったという意味では、日本・韓国の持つ歴史は類似しています。国史東洋史西洋史という3区分は、確かにその「伝統」に根差してはいるのです。