自然環境に対する影響の点でいえば、共生どころか害悪となる人間の活動ですが、異文化コミュニケーション分野の人間としては、相互の生命の保全の道を考えることが必要なのかなと感じました。建設機械メーカーへ就職するので、興味深い問題です。

そうですね。しかし、人間が他の生命の保全の方法を考えてしまうということ自体、すでにコントロールであり支配なのだという自覚が必要です。すなわち、私たちの踏み込んでいる領域は、もう「帝国」からは逃れられず、自分もその一員なのだということ。利益追求を至上命題とする企業へ就職すると、例えばその姿勢に疑問を持ちつつも、生活のために没入せざるをえなくなってゆくことが多い。現在の危険な情況は、そうした私たち、一般の生活者の日常の積み重ねの結果なのです。それをどこでどう押しとどめ、よりよい方向へ転換させるのか。そのことが可能なのか。喫緊の課題です。