懐良親王について、明側の冊封使が「日本国王良懐」と字をひっくり返しているのはどうしてでしょうか。良が姓、懐が諱のように考えられていたのでしょうか?

そういうわけではないと思います。中国王朝への入貢の際、使者が自分の名前を中国風に変えたりすることはよくみられますが、「良懐」の場合は彼らの側の申請に基づくものではなく、明側が冊封した国王に嘉号として与えた名前ではないか、とも思われます。すなわち、明皇帝に臣従したことを「良」としたという意味でしょう。誤解があったとか、軽蔑をしたというわけではなかろうと思います。