アニミズムの観点で、モノに霊魂を吹き込むという点でアニメーションなのか、実際に実物のものを映す、普通の映画がリアルなものであるのか、どちらがより現実味を出しているかは難しいと思いました。

これも深いですね。結局、リアルということは、実写であるのかアニメであるのか、という区別にはよらないのかもしれません。以前、フルCGのアニメーションが流行したとき、その動きにリアルさを与えるために、実際の俳優の身体に座標入力装置を取り付け、動き自体を数値化して取り込むモーション・キャプチャーが流行しました。しかしなぜか、そのままではなぜかロボットのようにしかみえず、どこかに強調点やデフォルメを加えないと本物らしくならない。それは私たちが、目の前の光景そのものを受け取っているのはではなく、解釈して再構成していることと関係があるのでしょう。我々の生きている現実こそがまず虚構であり、それをリアルと認識してしまっていることが、そもそもの問題の始まりになるのかもしれません。