南詔国、蒙詔には、仏教伝来以前に独自の宗教を持たなかったのでしょうか。

次回また詳しくお話ししますが、『南詔図伝』の冒頭に出てくる「鉄柱」や、布教の過程に出てくる銅鼓は、在来信仰の痕跡を物語るものです。鉄柱は祖先信仰のシンボル、トーテム・ポールのようなもの。日本でも、古墳時代に祖霊祭祀の立柱が存在したことが分かっているので、やはりアジアに普遍的なアニミズム世界が広がっていたとみてよいでしょう。