何かを象徴するような動物は、どのような契機で生まれるのでしょうか?

歴史的な文化事象は、長い時間をかけて各地域で試みられたことの総合として現れますので、なかなか契機を見出すことは難しいですね。しかし例えば、鳥が稲を生育させるエネルギーを運んでくるという場合、渡り鳥が冬の間に水田地帯に止まっていること(銅鐸に描かれるのは、長脚長頸の鳥が多い)、田起こしをする3月頃、土のなかから出てくる虫などを狙って鳥たちが飛来することなどが、水田の実りと鳥を結びつける契機になっているのかもしれません。