社会のあり方が異なるので単純に比較はできませんが、やはり自然環境への向き合い方が大きく変わってしまったのだといえるでしょう。縄文時代においては、根底的なところで人々の自然環境への信頼が存在し、それゆえに依存する部分が大きかったものと思われます。だからこそ、気候の変化にも自然への祈願を中心に対応しようとしたのでしょう。それに対して弥生時代には、自らのあり方、自然への働きかけ方を変更することによって、生き残ろうとしているわけです。現実はそれほど単純ではないでしょうが、弥生時代は他者と競争する時代、縄文時代は競争者のない時代と位置づけることもできるでしょう。