「首長の霊を継承する」という話があったが、弥生の頃、卑弥呼の頃にはなかった話が、なぜ古墳時代に突然出てきたのでしょうか。

次回の授業でもお話ししますが、まさに邪馬台国段階での課題であった首長の業績の継承が、後の王権に受け継がれ解決されていった結果と思います。実力主義で統治者が次々と入れ替わるのではなく、ある程度の連続性をもった支配権力が確立されてゆく。その根幹に、前首長が実現した内政・外交の業績が、そのまま次世代へ受け継がれるシステムが置かれた。それが、首長霊の継承祭祀であったと思われます。