キリスト教では、定期的に公会議が開かれて教義の統一が図られていましたが、仏教ではそのようなことはないのですか。

新たな宗派が起こってくるとき、あるいは宗派内で新たな解釈が生じてくるときには、当然それに対する反駁が立って議論がなされます。宗派内の場合は、それを通じて正当性がいずれにあるかが判定されますが、仏教界全体の場合には、トップに立って真偽を判定できる人物が存在しない(キリスト教における教皇に当たる人物が存在しない)ので、多数派から攻撃を受けて消滅することになるか、あるいは独立して一宗派を立てることになります。公会議のような全体的行事は存在しません。