群臣たちの職掌は多岐に分かれていますが、例えば刑務所のようなものも存在したのでしょうか。

いわゆる監獄が成立するためには、囚人を危険視し隔離する、隔離している間何らかの労役に駆使するなど、それを支える思想や制度が必要になってきます。生産をしない囚人を養っておくだけでも費用がかかるので、王権や共同体の規定を破り罪に問われた場合、その場で処断してしまうか、あるいは奴婢にしてしまった方が効率的でしょう。律令体制が整うと監獄も成立しますが、飛鳥の段階ではあまり必要性はなかったものと思われます。