条里制や条坊制など、古代において、どのような道具をもって設計、造営が行われたのでしょうか。

もちろん、現在のような巨大な機械はありませんので、鉄製農耕具、木製農耕具を用いた役民が多数ことに当たり、せいぜい運搬手段としての牛が車とともに用いられた程度です。牛の使用は考古学的に、車の使用は史料的に確認されており、それらが往還しやすいように、列島に張り巡らされた古代道は、直線の石敷道路であったことが分かっています。なお、設計などに関しては、現在と同じような長さ、角度を測る定規類、計算機ともいえる算木などが存在しました。リアクションでは、「古代にそのような開発がなぜ可能であったのか」とありましたが、すでに極めて優れた設計技術に基づき、幾何学的に均整の取れた設計・造営の前方後円墳が存在していましたので、別段驚くには当たりません。「水臬」という水準器も、天智朝には将来されていました。