類書は作成するのに莫大な時間がかかると思いますが、個人によって作成されたのですか。

例えば、北宋の『太平広記』などは、『法苑珠林』と並んで多くの志怪小説、伝奇小説の逸文を集め、中国中世の説話研究、思想研究には重要な意味を持っています。全500巻、1年余りで完成していますが、勅命を受けた12名が編纂に当たっていますね。一方の『法苑珠林』は100巻ですが、道世という僧侶が基本的に単独で編纂に当たり(もちろん手伝ってくれた仲間はいたでしょう)、やはり10年近くかかって完成しています。確かに、独りでは困難な作業であったと思われます。