当時施行した条里制について、まだ理解できないので、詳しく説明してください。

大地を碁盤目状に均等に区画し、水田を配置してゆく制度です。東西区画が条、南北区画が里で、都市における条坊制(碁盤目状の区画に宅地を配置するもの)と同じ構造を持っています。それまでの列島には、地形に合わせて不定型に配置された水田しか存在しませんでしたが、それでは水田の計量ができません。支配地域の人民に一定量の水田を配給し、一定量の米を租税として納入されるシステムを効率的に動かすために、列島全域を目指して敷かれていった大土木工事なのです。