飛鳥寺釈迦如来坐像の顔の部分が、恐らく当時そのままだとのお話でしたが、どのような調査で判明したのでしょうか。

2012年の早稲田大学のX線調査で、飛鳥時代の創建当初のものといわれる箇所と鎌倉時代の新造箇所といわれる部分を比較したところ、金属成分にほとんど差違がないことが分かりました。また今年の大阪大学のX線調査で、それらの成分が鉛とスズの割合が高く、飛鳥時代の他の止利派仏像の特徴に近いことなどから、顔の大部分と右手が造立当初のものと判断されるに至ったのです。