野焼きをするということは、辺り一面を焼くことで多くの樹木を失わせてしまう。野焼きを考えた人は、自然に対してどのような思いを持っていたのか、気になりました。

野焼きは、際限なく周囲を焼き尽くしてしまうわけではありません。予め焼く範囲を決め、その周囲の木々を伐り倒し、燃焼性のものを取り除くなどして、延焼を防ぐ手立てを講じておきます。野焼き後の土壌は化学変化を生じ、植物の育成に適した状態となるので、これが死と再生の論理・思考に大きな影響をなし、女神の屍体から主要作物が化生するという「殺された女神の神話」などを生み出してゆくとの見解もあります。よって、野焼きを行う人々が自然を軽視している、自然と敵対しているというわけでは決してありません。