徙民政策における民心の安定のために、賢人を集め重要な役職に就け…とありましたが、実際に現代において賢人を集めてもそううまくはゆかないので、どの程度効果があったか疑問です。

賢人云々は、移民集団のなかから才能のある者、人望のある者を指導者・管理者に抜擢するということで、集団の混乱を鎮め安定を促進させる機能を期待したものです。例えば塢堡のような集団であれば、移動のなかで頭角を現した指導者が帰属後も引き続き統括役を務めるわけで、無用な混乱が避けられたと思われます。極めて現実的で優れた判断です。