ヤコブ=イスラエルの事跡が北に多いことから、当初の勢力が北に強かったことは納得できたが、南に権力が移ったときに、アブラハムやイサクの事跡が多くなるというのが分かりませんでした。

アブラハムやイサクの伝承が、もともと南部地域の集団の族長語りとして多く残っていたということです。南部のユダ王朝が勢力を拡大したことによって、その事象(発言力)を反映し、統一イスラエル民族の系譜に、南側の始祖伝承が多く組み込まれることになったというわけです。