「旧土人保護法」について、アイヌの教育支援を行うことがアイヌ文化の村長になっていないなら、共存は非常に難しいと感じました。昔になればなるほど、なぜ排他的思想が強いのでしょうか。

「旧土人保護法」の同化政策は、アイヌの独自の文化を解体することに主眼があり、そもそも「共存」ではなく「吸収」を目的としていたのです。異なる価値をお互いに尊重し合うのではなく、自分の価値に屈服させようとしたわけです。現代と当時とどちらが排他意識が強かったかは一概にいえませんが、西洋的近代化を推し進める明治日本政府にとって、アイヌ社会や文化に価値を認めることができなかったであろうことは、容易に想像が付きます。