動物同様に魚なども季節の移動を行うと思いますが、他の集落が行かない時期にそうした場所へ移動し、狩猟や漁労を行う人々はいなかったのでしょうか。

すでに旧石器時代の段階で、季節移動の時期を狙い、山中に鹿など待ち伏せした人々の痕跡が発見されています。そもそも氷河期はそうした移動しながらの狩猟が大半だったわけで、動物の習性を観察して狩猟・漁労を行う方法には、縄文時代の人々は長けていたと想定されます。現在の北方狩猟民も、主にトナカイの季節移動期に大規模な狩猟を行いますし、神話や伝説の類にもそうした狩猟法を確認できるテキストが幾つも見出されます。