青銅器の模倣・加工の仕方が気になりました。

銅と錫の原料自体は、半島からの輸入に頼っていたと考えられますが、混合の比率は微妙に異なり、列島では銅の分量がやや多かったようです(錫が多いと、錆びたときに黒っぽくなります)。出土している鋳型などによれば、砂岩などの軟らかい石材を用いて鋳型を彫り、熱した銅・錫の混合物を注ぎ込むことで生産したことが分かっています。当初は、鋳型自体が持ち込まれていた可能性も考えられます。こうした鋳型を模倣したり、あるいは実物を観察して鋳型を制作したりしながら、次第に列島的特徴を持ったものが生産されていったのでしょう。