古墳時代の首長たちも、卑弥呼のように鬼道に通じていたのでしょうか?

「鬼道」をどう考えるかが、まず問題です。「鬼」を漢語的に死霊と捉えれば、「鬼道」は祖先信仰・祖先祭祀と考えてよさそうです。あるいはより道教的な、そうした死霊を使い魔として駆使するような内容かもしれません。前者の意味とすれば、古墳祭祀と鬼道はおぼ等しいといえそうです。古墳時代の首長たちが、古墳の被葬者である前首長を呪術的な力、政治的な権威の源泉として祭祀するというあり方は、少し普通の祖先信仰とは異なりますが、アニミズムとは明らかに性格を異にするものです。