どうして鳥が太陽と結びつけられたのでしょうか?

太陽が10個あり、それが代わる代わる天に昇るという考え方は、すでに中国殷王朝の時代に存在したことが、甲骨卜辞によって確認できます。どうやらそれを鳥が媒介したらしいことは、同時代の蜀の三星堆遺跡から出土している青銅神樹(扶桑のようなもの)に、10個の太陽を運ぶ鳥が造型されていることから、やはり紀元前から存在した考え方であったことが分かります。天空に飛翔する鳥が、天と人を媒介する存在と考えられたことから、太陽の運行に鳥が関わっていると想像されたのでしょう。太陽もエネルギーの塊ですから、これまで勉強した稲魂をもたらす穂落神、人間の霊魂を冥界へ運ぶ鳥と、基本的には同じ概念であると思われます。