神社や寺院は、奉祀する神格など勝手に決めていいのでしょうか?

6世紀初頭になると、ヤマト王権内部に祭祀を管理する部署ができたらしく、各地の祭祀遺跡で神祭りの道具が、滑石製模造品による刀剣・玉・有孔円板(鏡)のセットに統一されてゆきます。以降、これからお話をしてゆく神統譜の作成、国家が幣帛を頒布する対象としての官社への位置づけなど、次第に王権の側による各地の祭祀への介入が強くなってゆきます。しかし、基本は氏族の氏神、地域の産土神などですから、それぞれの奉祀地域、奉祀氏族で個性ある神祇が祀られていたわけです。