高校の歴史では、仏教が多く扱われて神道はあまり取り上げられないし、儒教はそれこそ朱子学くらいしか出てこない気がする。どうしてこのような情況になったのだろうか。

考古の時代のアニミズムから始まり、律令国家の祭祀のあり方、中世の唯一神道、近世の国学復古神道、近代の教派神道などは教科書でも扱われていますが、恐らくほとんど解説されていないので、印象が希薄なのでしょうね。1つめの単元でも解説したように、これらは近代を理解するうえで必須の事柄です。本当は、皇国史観への展開も含めて詳細に教えられるべきことのように思いますが、やはり戦前・戦中の情況への忌避からあまり触れられず、一般に知識も馴染みもなくなっているのでしょう。逆に大きな問題ですね。