グローバル化とはいったいいつから始まったのでしょうか。国家という枠組みができてからですか?

現在のグローバリゼーションは、狭義には戦後、航空網が世界的に拡大し、人・モノ・情報の国際的移動が活発化、人々の政治・社会・経済・文化的活動が、国民国家の枠組みを超越して展開されてきたことを指します。しかしご指摘のように、国境を越えたさまざまな移動は、前近代においても存在しました。大航海時代植民地主義帝国主義の席巻は、まさにグロバーリぜーションでしょう。とくに、近年の新自由主義下においては、モンサントなどの国際バイオ企業が、各国各地域の農業のあり方を破壊しながらスタンダードを構築し、独占的な利益を上げつつあります。各地の自律的な社会・文化のありようが喪失し、画一的な空間の構築されてゆくのは、グローバリゼーションの最も大きな弊害といえるでしょう。