レポートのテーマになっている〈素材化〉は、「人為的美化」「人為的誇大」と理解できますか。

アクターとして、本来多様な性質を持っているところを、人間が一定の目的のためだけに使用すべく、その他の要素をすべて排除してしまうのが〈素材化〉です。それは物理的な面でも、あるいは精神的、心性に関わる面でも生じえます。その結果が、確かに人間にとって美点と捉えられたり、ある要素が誇張されることもあるでしょうが、それが〈素材化〉とまったくイコールであるとは限りません。