亀卜・骨卜の起源を聞いて、ギリシア・ローマ神話に出てくる供犠を思い出した。距離的にはかなり離れているが、こういった発想は伝播などではなく、人類共通の原意識だったのだろうか。

供犠は人類共通の宗教文化であるとともに、それぞれの地域・民族の歴史を反映するものでもあります。かつては普遍的な視野からの研究が盛んでしたが、最近ではその固有性を問うような方向性が示され始めています。確かに、隔絶した地域での類似は驚きを呼びますが、具体的にどのような点が違うのか、独自性は何なのかを問題とする方が、歴史を考えるうえではより意味があるのです。