原典講読(07秋)

Kさんの報告についての講評

Kさんは、注釈書とテクストを対照しながら読んでくれたようですが、ヲコト点に対する理解が充分ではなかったようですね。また、授業でもいいましたが、九月癸丑朔乙卯条が途中で分断されていて、本当ならば「復た諸国に課て船舶を造らしむ」まで含まなけれ…

Yさんの報告についての講評

授業中に指摘した「泊」の左訓以外、翻刻は大変よく出来ていました。レジュメは、注にもう少し努力が欲しかった(注釈書だけに頼るのでなく)ところですね。内容的には、授業中に指摘したように重要な要素の多いところでした。まずは、射猟や相撲といった年…

Tさん・Sさんの報告についての講評

Tさんも、文章としてはだいたい読めていましたが、句読点を示すヲコト点が判別できていなかったようですね。字訓にも多少間違いがありました。ただし、レジュメの施注は詳細で、参考史料や図表も掲げられており、よい出来だったと思います。後は上のSさん…

Sさんの報告についての講評

翻刻は概ねよくできていましたし、奥書や蔵書印にも気を付けていてよかったです。だだ一点、兼右独特の省略的な訓の付け方(例えば、8頁7行の「葬(ミ)」をミハフリと訓むことなど)には、もう少し注意が必要でしたね。レジュメは簡にして要を得た施注でし…

M君・N君の報告についての講評

M君の発表は、翻刻は概ねよくできていました。ただし、授業でも指摘しましたが、傍訓の「ヲ」「サ」などはやや特別な形をしていますので、読み方に注意してください。また、546頁6行目の「汝」が傍書であること、次行の「令」に付された「イ无」や、547頁2…

H君・Sさん・N君の報告についての講評(書きかけ)

H君の報告は、注釈書の訓み方に引きずられてしまいすぎでしたね。まずは底本の情報を忠実に再現することが必要です。そのうえで、兼右のここが間違っている、ということであれば自分の見方を明確にして訂正する。そのプロセスを省略してしまうと、単に注釈…

I君・Kさん・Mさんの報告についての講評

I君の発表は、簡にして要を得たいい報告だったと思います。翻刻もよく出来ていました。右訓・左訓のどちらを取るかについても、それなりの見識があってよかった。ただし、用語解説などでは、まだ古代史用語に熟達していない面が少しみられました。別に取り…

T君・I君の報告についての講評

とにかく、レジュメの量が膨大でした。授業でもいいましたが、そのことには敬意を表します。内容的にも、舒明即位をめぐる『書紀』の記述の整理、これまでの研究史がまとめられていて、後に報告をする人には資するところが大きかったと思います。問題はプレ…

K君・M君の報告についての講評

内容的には、ちゃんとツボを押さえていてよかったかと思いますが、翻刻の方はいろいろと誤りや漏れがありましたね。細かいところは授業で指摘しますが、訓読は、ヲコト点を読み切れていないところが幾つかありましたし、右訓と左訓のどちらを用いるかの基準…

Sさん・Uさんの報告についての講評

割り当てが急で間に合わなかったのでしょう、今日はとにかく準備不足でした。実力自体は充分なのですから、ちゃんと期日に間に合うよう頑張ってください。そのうえで、古代史ゼミの人間にはいわずもがなのことですが、他のゼミの人のために書いておきます。…

Hさんの報告についての講評

とにかくよく調べてありましたね。写本もしっかり読めていましたし、演習の報告としては申し分のないできでしょう。私の範囲設定がちょっと長かったので、1時間以内に収めるのは難しかったと思いますが、よくまとめてくれました。私が前回までの説明で省い…