易で使われる数字には、何か意味があるのでしょうか。

基本はすべての卜占で重視される3で、「鼎の軽重を問う」でも暗示されているように、これは世界を支える基本的な数です。易で用いる陽数=奇数、陰数=偶数も3の倍数で表現しますので、前者は9、後者は6となります。この6と9を合わせると陰陽和合の形ができるかっこうですが、それが15で、洛書=魔法陣の示す数と一緒になるわけです。しかし、陽爻がもとは「一」、陰爻が「八」で書かれていたとすれば、そこにはアジアのより基層的な数字観をみることができます。聖なる数は、まずは天地の2、方角の4から始まり、倍数の8へと複雑化してゆくといわれます。インドや日本でも、それぞれ付けられた理由は違いますが、「八」を聖数として重要視します。中国も、元来はその例に漏れなかったということでしょう。