縄文時代のように性の信仰が強い時期には、子供を生み出せない男色はタブーであったと思います。ならば、日本で男色が始まったのはいつ頃だったのでしょうか。

(私は詳しくないのですが)一般には、寺院において少年を女性の性的代替物としたことから始まったとされており、女性の穢れが強調されるようになると、男色こそ清浄かつ崇高な恋愛であるとも考えられるに至ったようです。僧侶の女犯は戒律で禁止され、僧尼令という法律でも禁止されていましたが、日本では戒律遵守に波があり、妻を持つ僧侶があったり、寺院に女性を住まわせたりというケースも存在しました。当初は女性の代替物であったかも知れませんが、やがて男色は男色としての独自の価値を持つようになったと思われます。歴史文献以前の日本列島において、その開始がどこまで遡れるのかは定かではありません。