日本の文化が、ヨーロッパと繋がっているという事例が思い浮かびません。例えば何かありますか?

よく事例として話すことなのですが、13世紀のキリスト教聖人伝『黄金伝説』には、聖ヒラリウス伝として、「ジェノバ近海のある島には、蛇が住んでいて土地の半分を占領していた。そこで、ヒラリウスがやって来て島の中央に「標の杖」を立て、ここから先は人間の地であり、蛇が入ることは許さないと宣言した。すると蛇は、杖から先がまるで海であるかのように、境界を超えて入ってくることができなくなった」とのエピソードが掲載されています。これとほぼ同じ話が、8世紀の日本で編纂された現茨城県の地誌『常陸国風土記』行方郡条に出てきます。「標の杖」も登場しますし、開発により駆逐される夜刀神も蛇であり、何より山口において、神の地と人の地を分ける祭祀が実施されたと出ています。。