茨田連衫子ですが、「誓約をなし」とは、具体的にどのようなことをしているのですか。

資料にあるとおりです。これはウケヒといわれる言語呪術ですが、あることを実践し、その結果がAならばA’、BならばB’と誓約します。一種の供犠であって、自分を祭儀の供物として差し出すことで、自分も縛りつつ相手も縛るのです。ここでは瓢箪が重要なアイテムとして使われますが、講義で扱った湧水点祭祀の現場でも瓢箪が発掘されています。その祭祀の現場では、恐らく瓢箪が流れてゆく方向によって神意を知る卜占がなされたのでしょうが、茨田連衫子の話では、それを神殺しのアイテムとして変換し使用しているのです。