現在のようなメディアのない古代において、政令はどのように広まっていったのか。

政令は、政府から国司→郡司へ行き渡り、最終的に里長から一般の戸へと通達されてゆきます。里長などは口頭で述べ伝えたようですが、例えば石川県などからは、政令を記した牓示(後の高札のようなもの)も出土しています。天然痘流行へ対処させる命令などは、その命令自体に、その通達が滞りなく行われるような添書が記されています。政令の普及には、大きな注意が払われたものと思います。