植林については、江戸時代以前から行われていましたか。

古代には、天皇の住まう空間、利用する空間の荘厳を保つため、狩猟場や陵墓などの伐採が禁じられた例がありましたが、植林の技術がある程度確立され、一般化してゆくのは江戸時代になってからです。中世までは、果樹や麻、楮、漆などその他産業に用いる樹木の栽培は行われ、人口の樹木群集である「林(ハヤシ)」が生まれましたが、林業や森林回復のための植林は、熊野など林業の先進地域を除き希でした。