『竹取物語』でも野山で竹を取っているが、その当時の野山にはまだ森林が残っていたのだろうか。

竹取物語』は平安時代ですので、柴草山化も伸展しておらず、近畿全域がはげ山になっていたわけではありません。物語の舞台については諸説がありますが、京都西側の桂地域か、あるいは丹後の山地地帯でしょう。都郊外のこれらの地域には、竹林が濃密に分布していました。ちなみに、竹は一般の樹木より再生力が早く、一般の森林を焼き畑で燃やしてしまうと30年は使用できなかったのに対して、竹林の場合は10年で使用可能になったことが確認されています。