追葬とは何年後まで可能だったのでしょうか。現在の墓制と同じく期限はなかったのですか。

追葬が可能といっても、ひとつの横穴式石室に埋葬できるのはせいぜい2〜3名です(まれに、20名以上という事例もありますが)。それぞれが夫婦や兄弟、親子などの親族ですから、ひとつの古墳で追葬が行われるのはせいぜい数十年といったところでしょう。ただし、ひとつの古墳を放棄して新しい古墳を築造するかどうかは、首長が共同体における権威をどのように喧伝するか、いかに民衆を支配するかといった政治的要因、共同体の生活レベルなど経済的・社会的要因が大きく左右するので、個別に分析・考察した方がいい問題でしょう。