大伴家持の衣に朱雀の文様がみえました。都の朱雀大路もそうですが、なぜ朱雀だけが特別視されるのでしょう。

必ずしも特別視されているわけではないと思います。都の朱雀大路は、北方にいて南面する天子の、その南方に伸びている通りなので、南方の守護神の名を取って呼ばれているに過ぎません。ただし、図像として極めて優美であり、極楽にいるという仏教の鳳凰などとも類似、習合してゆきますので、他の四神に比べると露出度は高いかもしれません。