先生はなぜ動物に興味があるのですか。また、どんな動物が好きですか。

どうしてでしょうね。いま制作中の史学科ホームページの教員紹介の部分に、幼い頃の飼い犬の思い出を書きましたが、どうもぼくにとって動物の印象は、その死にまつわるほろ苦いものが強いようです。今でも一番強烈に記憶に残っているのは、小学生の頃に雛から育てた手乗り文鳥のことです。専用の餌を水で溶いて、やはり専用のスポイトのような道具で与えるのですが、分量を間違えたのかどうなのか、1週間程度で死んでしまったんですね。あのときの衝撃といったらなかった。たぶん、何ものかの死というものを、実感をもって受け止めた最初でしょう。立ち直るのにかなりの時間を要しました。そういうものが積り積もって、動物や植物への関心に繋がっているのでしょうね。また、いちばん興味のある動物はと聞かれると、突出したものがあまりないのですが、猫は好きです。繊細な感情があるし、面白い、主従関係ではなく付き合えるので、面白い連中です。