動物の主のような神話は、誰がどのように作ったのでしょうか。

共同体のなかに生きている神話は、誰かが個人的・意図的に創造したものではなく、長い時間のなかで、その成員たちの持つ世界観・生業意識などを核に形成されていったものです。そこには、世界をどのように把握すべきかという知識や、自然のなかで生き抜いてゆくための様々な知恵、そして共同体を維持・発展させるための規則などが盛り込まれていました。その発生にとくに貢献した人物がいるとすれば、それはシャーマンです。彼らは神話や祭祀を管理し、今でいう科学者でもありました。