亀卜と占筮の優劣とは、何か実質的な意味があったのでしょうか。 / 亀卜と占筮を行って亀卜の結果が悪ければ、もう一度亀卜を試せばいいと思うのですが、やはり卜官が君主を諫めるというパターンを重視して、このような物語となっているのでしょうか。

最初の方の授業でもお話ししましたが、やはり亀に対する特別な考え方が根底にあると思われます。亀甲は天意の現れるものであり、また陰陽和合した宇宙を指し示すものでもある。筮竹に使われている竹もそれなりに神聖なものでしょうが、亀甲のランクには及びません。また、今日授業で述べたように、亀卜の卜兆には多彩な歴史の知識が蓄積されているのに対し、易筮は『周易』という1つの聖典に記述に照らして占断するものであるなど、やはり限定的な印象があるものと思います。