授業の最後で、学会の最先端の議論は不安定だから教科書に反映されないと仰っていましたが、どの程度の段階(学会の議論の段階)で教科書は改訂されるのか、気になりました。

それは、各社教科書の性格、執筆者たちの編集方針によってずいぶん変わってくると思います。極端な例でいえば、「つくる会」系の教科書など、思想以前の問題で、学界の水準がまるで反映されていませんし…。研究者であれば、ある程度定説化して動かないという部分は分かりますので、それらを中心に叙述がなされてゆく。最先端で議論百出の部分は、例えばコラムで現状を紹介するといった程度の形式となっているはずです。