合議制というと、受験では鎌倉時代にあったことを習いましたが、すでに飛鳥時代にあったとのことで驚きました。藤原氏などの独占政治といった印象なのですが、どうなのでしょうか。

合議制は、何も鎌倉時代だけではありません。日本の歴史のなかでは、むしろ合議制の行われなかった時代の方が少ないといえるでしょう。古代においても、群臣の協議の結果に大王/天皇が承認を与えてゆく、という形式が一般的でした。その協議を統括する氏族に力が集まってゆくので、葛城から蘇我、藤原へという展開があるのです。その後も、専制的な権力を強めた天皇は出現しましたが、群臣の意見をまったく無視することはできませんでした。専政に近いのは院政期でしょうが、それでも、貴族勢力の一定の承認を得なければ、政治は進められなかったのです。