赤色が太陽の象徴であるとの話がありましたが、黄色も太陽の色として自然です。また、太陽を赤と認識する地域は少ないとも聞いたことがあります。なぜ両者が結びつくのでしょうか。

確かに、時代・地域・文化によって差異がありますね。赤色が生命の象徴と位置づけられ、辟邪の効力を持つと考えられるようになるのは、太陽以前に血潮の色であるからでしょう。しかし例えば古墳中期の装飾古墳壁画には、昼と夜を対比的に描いたもののなかに、赤く塗られた太陽が描かれています。印象論的な話になりますが、古代の人々は、中天に輝くそれよりも、日の出や日の入りの姿に、最も生命の迸りを感じたのかもしれませんね。