死と再生に関して、死んだ子供の足の型を取った粘土のようなものをみた記憶があります。あれも、再生を願う気持ちが表れているんでしょうか?

足形付土板は出土例が少ないため、未だ充分な定説がありません。確かに初期には副葬品として墓から出てくるものもあったため、再生を祈るものと考えられなくもありませんが、その後墓以外からの出土も確認されているため、あえて死と結びつける必要はないかもしれません。現時点では、現在に比べ生存率の極めて低い縄文社会にあって、子供の健やかな成長を祈願する護符であるとか、子供の成長を刻印した通過儀礼の所産であるなどと考えられています。