◎30『抱朴子』内篇巻4金丹に出てくる布は、何のために使うものですか。ここでの「目の悪い」という言い方は、色が分からないということですか。

誤解を与えたかもしれませんが、これは単なる譬えでしょう。鮮やかな色彩の染め布を作り出すためには、目の悪い者にみられてはならない、そういう習俗があったものと思われます。日本の言霊信仰などとも似ていますが、つまり「真理の分からないものに貶される」ことが、そのもの自体の価値を欠損させるとみなされたのでしょう。