国風文化が東アジア交易に支えられていたというのは驚きでしたが、日本独自の文化がこの当時から作られてゆくことには、間違いはありませんよね?

問題は、「独自」という表現の内実でしょう。例えばカナ文字ですが、確かにその成立と発展によって、ヤマト言葉の文学が大いに展開したことは間違いありません。しかし平仮名も片仮名も起源は漢字ですし、同様の文字の展開は韓国のハングル、ベトナムの字喃など、複数の国や文化で認めることができます。何が「独自」なのか、慎重に考えることが必要です。