領土問題について、歴史学が寄与しうることとは何でしょうか?

各国が政治的主張を繰り返し、歴史学の成果を利用しようとするなかで、その動きに左右されず、事実を積み上げてゆくことこそ大切です。さらに学問的な言い方をすれば、領土や国境など自明ではありえず、「固有の領土」など世界のどこにも存在しないのです。その大前提に立って、国境紛争の絶えない領域においては、お互いの利害を調整しいかに共存してゆくかを話し合っていった方が生産的と思います。