洞窟の問題と、僧侶が洞窟に籠もって仏像を彫ったりすることとは、何か関係があるのでしょうか。

個々の文脈によるでしょうが、洞窟が修行の場になっていたのは、中国へ仏教がもたらされた後漢から六朝にかけて、西域などでも流行した現象でした。そのため壁画には、現実世界のしがらみを逃れるための九相図、浄土をイメージするための変相図など、さまざまな瞑想の契機をなす観想図が書かれました。仏像を洞窟に彫ることは、アートというより修行の一過程をなしていたとみるべきでしょうね。