「洪積世」「沖積世」はノアの洪水に基づく命名とのことですが、「洪」は洪水の「洪」として、「沖」は何を意味するのでしょうか。また、これはキリスト教圏の人々が考えて、そのまま世界で使用されたのでしょうか。

洪積世(Diluvium)・沖積世(Alluvium)の用語は、17世紀ヨーロッパで地質学が形成されたときに作られた用語で、それぞれノアの洪水により堆積した地質年代、それ以降の流水によって堆積した地質年代を指します。「沖積」自体は、「流された」を意味するラテン語alluviusの直訳であり、それ自体にノアとの関連性はありません。しかし、全体の位置づけがキリスト教歴史観に基づくものなので、現在では使用するのは相応しくないと考えられるようになり、更新世完新世の語が新しく使用されているのです。